認知症になったおじいちゃん。綺麗な写真を撮る人。
今週のお題「おじいちゃん・おばあちゃん」
おばあちゃん子だった私
私は小さい頃から、おばあちゃん子でした。 というかおじいちゃんがちょっと苦手だった。
性格が悪いとか、嫌なことを言われたとかじゃないんだけれど。 あまり喋らないおじいちゃんに、人見知りしていたのかもしれない。
でも、おじいちゃんが認知症になってしまったから、
もっとおじいちゃんと会話しておけば良かった、と思った。
そして「苦手意識」があった、ということに「ごめんなさい」という感情が湧いてきた。
おじいちゃんの趣味
おじいちゃんは写真が趣味で、すごく綺麗な写真を撮る人だ。
祖父母の家や親戚の家には、おじいちゃんの撮った綺麗な写真が額に入れられ、飾られている。
私は、額に飾られた写真をなんとなく「綺麗だね」と思うくらいだった。
でも、おじいちゃんが認知症になって写真も撮らなくなってしまった。
私は、おじいちゃんの撮った写真に興味が湧いてきた。
おじいちゃんの写真に込められた、おじいちゃんが綺麗だと思った風景を知りたくなった。
おじいちゃんの感性や人生の略図を、写真から見出したくなった。
おばあちゃんの支えの元で懸命に生きている、おじいちゃん。
私のことは忘れてしまったか、思い出すのに時間がかかるだろうか。 何年も会ってないので、分からない。
私は、おばあちゃんがおじいちゃんの写真を処分するかもしれないと母から聞き、
「欲しいので貰っていい?」
と伝えた。
芸術肌な祖父母
おばあちゃんは水彩画が趣味で、友達と家で集まり描いていた。
いわさきちひろさんが好きだそうで、よく模写もしていた。
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おばあちゃんがよく描くのは、孫の絵と植物の絵が多い。
私の部屋にもおばあちゃんの絵がある。 それは、マリア様の絵なんだけどすごく気に入っている。 見守ってくれてるような、優しい絵だ。
また植物が好きで、売られている綺麗な花よりも
道端に生えている、名もない雑草のような花が好きなのだと言う。
自然で、たくましく感じるのだろうか。
散歩に行って、摘んできては押し花にしたり、ドライフラワーにして飾っていた。 私が小さい頃、よくおばあちゃんと押し花をした。
分厚い本に挟んで作っておいたことを忘れてしまって 本を開いたらパラっと押し花が本から落ちてきて、
「あら、こんなところに。」 っておばあちゃんが花を見ながら、ニコってするのが好きだった。
受け継がれてるDNA
思えば、私の親戚はこういう趣味の人が多い。
楽器や絵を習ってたり、最近ではDIYと言われているやつとか。
私も絵を描くのが好きだし、中学生の時は美術館めぐりが好きだった。
母も絵を描くし、自分で何かを作るのが好きだ。
遺伝なのか、それとも親がやっていたという環境によるものかもしれないが
確かに趣味が似ている人が親戚に多いとふと思った。
敬老の日
今日は「敬老の日」。
おじいちゃん、おばあちゃん、ありがとう。